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post OVER SAMPLING

July 6th, 2009

Filed under: New Mixes — goh @ 17:53:03

ついに時代はデジタルメディア以外への収録先は無くなった感があります。アナログのハーフインチレコーダーに収録するにもレコーダーはあってもテープも種類が少ない。
アナログのコンソールでパラ出しでMIXしたとしても収録先はデジタル。せいぜい品の良いA/D CONVERTORの選択肢しかない。
そうなるといかに「音」らしいMIX を施し記録させるかに「音楽」の完成度〜成功が問われるわけだが、事ある度にデジタル・クリップについてコンコンと説明してもクリップだらけのAudio Trackやプラグインでクリップを隠しているセッションを受け取る。
実際にクリップしているAudio Trackにプラグインの出力レベル調整によりクリップ点灯は回避されても(メーターはプラグイン処理後のポスト表示である)
これでは実際には歪んだAudio Trackにプラグインをかけているのと同じで、これでは腐った食物に黒い醤油やソースをたっぷりかければ腐った部分が見えないとのおなじである。

先日興味深い説明とテストを行った結果、PRO-TOOLS内でのクリップ表示はハードデイスクからの読み取りから点灯/表示(インターサンプル・エラー)されるものであるとの事。
すなわちINTERFACEでの歪み検出では無い事が判明した。拙宅のシステムはではMIXに使うバスに新たにAES/EBU出力を介してSONYのメーター(DMU-7000)でAES信号としてピークを検知しているが必ずしもクリップ表示が同じである事はない。外部メーターはAES/EBUに変換された信号のオーバー表示をしているのであって、PRO-TOOLSのクリップ点灯はインターサンプル・エラーを表示しているのである。

しかしオーバー・レベルで収録されたAudio Trackが歪んでしまっていたのでは基本的には手の施しようがなく必ず歪んだ箇所はMIX BUSに影響を及ぼす。
そこでAudio Trackの出力前にTRIMをインサートするのだがこのTRIMをインサートする事によりBIT数が失われてゆくのをご存知の方はどれだけいるだろうか?早い話がわざわざLO-FIなんていうプラグインでBIT数を落とす必要がないくらい鮮度が失われる。-2dB~-5dBくらいでは判別は不可能に近いが確実に失われる。
レベルを健康的に大きくすれば良いという古いアナログ的な考えの間違った伝承結果であるように大きすぎるレベルは困りものである。
クリップ表示に戻るが次に問題になるのはプラグイン関係である。
同じようなデザインのコンプにしてもEQにしてもクリップし易いものとそうでないものがある事実にも困るがここでの歪みはMIX BUSSで起こる一時的な歪みではなく致命的な
インターサンプル・エラーによって演算しきれない不純物データだけが再生されるので完全に音が痩せてしまう。
ここを注意せずアナログ感覚でやり過ごすからデジタルミックスは音が細いの、痩せた等と言う事になっているのが実情のようだ。
さて、申し分なくデジタル内部で完璧で納得のゆくMIXができたとしても、出来上がった作品が市場に出回ったときに誰が購入してどんなシステムで聞くかという問題を考えた場合、CDプレイヤーで聞くのが常識ではあるが、最近のCDプレイヤーの技術の進歩から考えて殆どのプレイヤーはOVERSAMPLING仕様になっているのが通常だと思う。
44.1kのデータを内部で88.2K(x2)あるいは176.4K(x4)あるいはそれ以上ににサンプリングし直してアナログ出力とする方式である。素晴らしくレベルコントールされた作品にはこの効果が発揮されるがノリだけで作ったクリップ音楽をOVERSAMPLEしてもそこには何のワードも存在しないただの直線データしかないのでOVER SAMPLERは前後の適当な情報をアルゴリズムによって書き換えてとりあえずデータにすると、これが歪みになるのである。この歪みはアナログのようなサチュレーションでは無く、ただグチャと平べったくなる。
世の中でどんどん技術が進んですでにOVERSAMPLE技術も低価格のCD PLAYERにも搭載されているのみも関わらず作る方がデジタルメデイアを歪んだ使い方をしていてやれデジタルは線が細い等と言いわけしながら音の悪いCDを作っていたら売れるわけがない。確かに歪んだCD等コピーで十分かも知れないと思うコンシュマーの気持ちもわかる気がする。
ところがこの問題に限ってはCDのみなのである。CDは物理的にプレイヤーによる構造上の問題やOVERSAMPLINGによる影響やジッター等に大きく左右されるが、
配信等コンピューターからのダイレクト・ストリーミングに関しては影響は全くない。これも今や配信の方に人気があるのもうなずける。

80年代にレコードが消えてCDの時代になって20数年後の今、CDも当時のカセットのように
コピーしたりするだけのメデイアになりつつありながらも良い音の作品を作ろうという意欲をもつ方々に朗報があります。TRILLIUM LANE labからのTL Master Meterです。
このメーターは実際にover sampleされて何処で歪みが起こったかを検知/予測してくれます。
これされあればとりあえず歪まないマスターをマスタリングハウスに納品あるいはレフとしてクライエントに渡す事ができるのです。
こういった道具はありそうでなかったので大変便利です。
試しにソース側のAudio Trackにこのプラグインを使ってみると結構大変な事になっています。
tlutility_lg_v2_11490.jpg

それからもうひとつOXFORD LIMITER もインターサンプルを表示できる機能があります。
sonnox-oxford-limiter-fig3.jpg
このLIMITERはヘッドルームに余裕があるので相当デカイレベルのレフミックスを作成する事もできます。加えてプロセスの微調節が効くのでフラットな棒状のミックスに
なる事もありません。大変お勧めです。

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